私は2年前まで三越の内のアパレル店員をしていました。
自店自体は福袋販売を行っていませんでしたが、同フロアにあった「ローリーズファーム」では毎年この秋口から、店専用倉庫ではとても容量が足りず従業員通路をズラッと占拠するほど大量の福袋が本社から届くようで、中身の確認作業などに追われているのを見て今年もこの時期が来たか、と思っていました。
いざ販売当日のお正月になると、開店前から特別にお客様にセンター内に入っていただき、「ローリーズファーム」から通算100mほど後方地点まで誘導し、そこに設置したカラーコーンの場所から開店と同時にお店に入っていただく、という方式です。
警備員も配置され、異様な熱気にここはライブ会場か、と見紛うほど。
走らないで下さい、とは警備員も注意していましたが毎度毎度お約束で、スタート直後は皆一斉にダッシュで、お目当の福袋をゲットします。
いつも開始から10分くらいの間に本当に売り切れとなりますし、販売開始時にはこちらも店頭で販売業務をしていますから毎年「ローリーズファーム」の福袋購入は諦めていました。
あの行列の熾烈の闘いは、予約制ではない故ではないかと思っていましたので。
しかしここ最近は福袋も事前に、より早い段階で予約ができるようになってきています。
私がよく購入していた福袋は「LDプライム」という、ピンクや白がよく使われるフェミニンな服がメインのお店の物と、カジュアル路線で普段使いがしやすい「ジ・エンポリアム」の物です。
「LDプライム」の福袋は、2種類から自分で好きな方を選ぶことができ、かつ中身も事前に写真POPで知ることができてしまうのです。
私が購入した時は、トップスのニット、ボトムは無地のスカートとチェック柄のショートパンツの2点、ネックレス、白地のダッフルコートが付いて1万円。
普段の価格帯からすると恐ろしく破格な安さでした。
もう一つの方も中身の系統は似ていて色違い、という感じでした。
さらに店員さんと仲が良かったので、こっちの色味が好きだったら別の福袋の中身と交換しようか、という提案まで。
「ジ・エンポリアム」でも中身は写真POPで見ることができ、系統の全く違う3種類から好きなものを選んで予約できるスタイルでした。
カジュアル・フェミニン・ナチュラル系、のように。
私はカジュアルを選んで、こちらはトップスのニット、デザインTシャツ、ウエストゴムのキャメルのスカパン、紺色のPコートで1万円。
中身を事前に知っていればこそお得感も事前に分かるというものです。
昔から予約など無い時代、福袋はデパートにダッシュで行って購入し、おうちに帰ってから一点一点何が入っているか確認していくワクワク感がありました。
当然自分の好みとは真逆のハズレなんかも入っていたりしますが、それも中身が分からない福袋の醍醐味だったような気がします。
ここ最近の三越 福袋は、お客様からのクレームやニーズに応えた結果なのか、中身は全て事前に見ることができて、かつ予約ができる店も多いので開店してもゆったりのんびりご来店、というケースも増えてきました。
お金を出して買うわけですから、中身を知っていた方が嬉しいは嬉しいのですが、あの何が出るかな?というワクワク感がなくなったのは少し寂しい気がします。